2016.04.29(Fri):経済・税金問題

昨日の金融政策決定会合で、
日銀が金融政策の現状維持を決めたことで、
株安と円高が急速に進んだ。

黒田総裁は三年前、異次元緩和といって
大量のお金を市場に流すことを決め、
二年で物価上昇率2%という目標を掲げ、
デフレ脱却を図った。

大量のお金が消費者や企業に回れば、
消費や投資など需要が増える。
そうすれば、物価も上がって
企業収益も良くなる。
こんなことを想定していたのだろうが、
実際は、
日銀から大量に流されたお金は
まわりまわってドルや株の購入に使われ、
いったんは円安、株高となった。

そして、実質賃金が下がるなど
お金は消費者までは行き届かず、
消費は一向に回復しない。
消費者物価指数もついにマイナスに転じ、
昨年までに達成するといっていた
物価上昇率2%という目標も
四回目の先延ばしとなった。

二ヶ月前からは、
日銀に滞留している
市中銀行の預金を市場に流すべく
マイナス金利を実施しているが、
日銀にあったお金は
いったんは市中に流れても、
金利が下がれば
国債は値上がりするわけだから、
そのお金は
日銀から国債を買うために使われ、
市場に流れたお金が日銀に戻るという
日銀の目論みと真逆の現象も起きている。

それでも黒田総裁は、
先日、米国での講演で
さらなる金融緩和措置も辞さない旨
表明していた。
日銀の金融政策は明らかに失敗しているのに、
なぜここまで意固地になっていたのか?
それは、黒田総裁が就任した際の
次のような日銀幹部職員への訓示にうかがえる。

『日銀は、物価安定の使命を果たしてこなかった
 世界で唯一の中央銀行である。
 二年で2%の物価上昇率は必ず達成できる。
 まずは、職員自身が信じろ!』

これは、もう精神論である。
しかし、ようやく頭が冷えたのか、
昨日は、先日の言明にかかわらず、
さらなる金融緩和措置の見送りを決めた。


では、どうすれば消費や景気が回復するか?
子育てや老後の不安などから
どうしてもお財布のヒモは固くなる。
モノの価格が上がったら購入を控え、
お店が根負けして一時期でも値下げしたら、
その機を逃さずに一気に買う。
その他の時期は、
各種ポイントを最大限に活用する。
私はそうしている。

消費や景気回復のためには
金融政策や財政政策だけでなく、
安心して子育てができ、
将来に不安のない社会をつくるための
構造改革も必要となる。
これがアベノミクスの
成長戦略とか一億総活躍社会というやつだ。
先に述べた円安と株高で、いったんは
アベノミクスも成功したかに見えたが、
しょせん、実体経済がともなっていないから、
最近は円高、株安傾向に転じている。

先日、安倍首相は、
保育士や介護士の給料を
六千円~一万円を引上げる旨表明したが、
これでは、焼け石に水である。

奇しくも、三人ともM議員だが、
錬金術や不倫にいそしむ時間があり、
たまに会議があっても
その最中に本を読める余裕のある
国会議員らの歳費の額と、
そんな時間や余裕なんか絶対にない
保育士や介護士の賃金額と取り換える、
それくらい大胆なことをしないとだめだ。


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2016.04.23(Sat):復興・原発問題

熊本地震の被災者らのために
自ら多額の寄付をしたことを
SNSなどで公表している著名人がいる。
これに対しては
『売名行為だ』『あざとい』
といった批判もある。

そして、この批判に対しては
『被災者らのためになっているのだから
 いいじゃないか』
といった反論もあるようだ。
たしかに、本人たちにしてみれば、
非日常的な行動を何気なくアップしただけ、
なのかもしれないし、
みんなにも行動してもらいたい、
という意図もあるようだ。

しかし、人によっては、
被災を利用した売名行為と見えてしまうのも、
無理からぬことである。

たとえば、東日本大震災の際、
お笑い芸人の江頭2:50が、
消費者金融から借金までして
救援物資を自ら搬送したという噂は有名だ。

これを批判する人はほとんどおらず、
称賛の声があがっているのは、
彼自らが
何も発信していなかったからだと思う。
この噂が本当だとすれば、
お笑いのイメージを保ちたい、
そんな彼の気持ちもあったのかもしれない。

他方、寄付を募るほうの活動では、
各政党でも行っているようだ。
政党名ののぼり旗が乱立しているのを見ると、
被災を利用した政治的パフォーマンス、
そんなふうにも見える。

しかし、募金の場合はそれも仕方がない。
なぜなら、政党だけでなく、
プロスポーツチームや金融機関
あるいは公的機関など、
信用のある者が募金をしないと、
寄付をするほうとしては、
私的流用されるのをおそれ、
募金に応じることはないからである。

ただ、議員個人が前面に出過ぎてしまうと、
被災を利用したパフォーマンスに見えてしまう。

ところで、
私が今学生として通っている
東京大学駒場キャンパスでは
目立った募金活動は見られない。

ただ、
学生らが何も考えていないかというと
そうではないらしい。

来月の14(土)、15(日)には、
本郷・弥生キャンパスで五月祭があり、
そこでは、新入生中心に
クラスごとに出店をする。
その機会に募金をしたり、あるいは、
出店の売上を寄付にあてることを
検討しているところもあるようだ。

ただ、出店によっては赤字になったり、
人件費がかからないから利益が出る、
そんな状態のところがほとんどだ。

昨年、私のクラスも、
オム焼きそばを売ったが、
人件費まで考慮したら
利益はほとんど出ていなかったと思う。
とにかく、商売をする上で、
人件費はばかにならないと感じたことは
記憶している。

もし、みなさんも
五月祭に訪れた際は、
売上げ、ひいては寄付に貢献してくださると
うれしいです。

私自身は
無事、二年生になったので
出店はしませんが。



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2016.04.18(Mon):復興・原発問題

今、熊本や大分では
大地震で大変なことになっていて、
連日、テレビなどでも報道されているが、
地震国の日本に原発はヤバいと
改めて感じている。

テレビでよく出てくる地図によると
川内原発や伊方原発は活断層の近くで、
今のところ、たまたま事故は起きていないが、
震源地によっては、
今後どうなるか分からない。
ニュース速報で
両原発が無事であることが流れるが、
それだけ危ないということ。

しかも、日本にある活断層のすべてが
把握されているわけではない。

たしかに、フランスなど欧米諸国はじめ、
日本以上に原発に頼っている国は多いが、
世界の原発のほとんどは
地震の起きないところにある。
世界の地震多発地帯で原発があるのは、
日本とアメリカ西海岸くらいである。

原発は、
エネルギー効率がよく資源のない日本向きである、
温室効果ガスの排出も少ない、
原発関連で生計を立てている方もいらっしゃる、
といったメリットなどもあるので、
原発に強く反対していたわけではなかったが、
福島第一原発事故のように、
地震をきっかけに
あのような大惨事が起こる可能性が
他国より極めて高いという
そんな現実をつきつけられている気がする。


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2016.04.09(Sat):ボランティア活動
ある朝、駅頭挨拶をしていたとき、
突然、声をかけられた。

『いのさん、俺、俺!』

この敬称とタメ口の入り混じった言い方で
すぐ、分かった。

以前も何度か述べたが、
私は、ボランティアで
いく人かの中学生と勉強をしている。

彼ら、彼女らは、
1~2年上の先輩には敬語を使うが、
35歳以上年の離れた私には、
タメ口をきく。

この男の子が勉強会の仲間に入ってきたのは、
昨年の晩秋ごろだったか。
当初は、周りの女の子が気になって
勉強も手がつかない状態だった。

中学校でも勉強が得意とはいえない彼は、
当時中三だったが、数学では、
中二や中一程度の計算もおぼつかなかった。

それでも高校に行きたい。
だから、彼は仲間に入ってきたんだと思う。
私は、そんな彼に
なんとしても合格してもらいたかった。

入試まで数か月。
数学でできることは、
計算問題で満点を取ってもらうこと。

私は、彼とひたすら、
過去の計算問題を解きまくった。
年末が近づくにつれ、
彼は本気モードになっていった。

そして、年明けには
計算は完璧な状態になっていた。

世の中、
テストの点数や偏差値が高いほど頭がいい
と思われがちだが、それは、実は、
やる気があるかないか、
努力してきたかどうか、
環境に恵まれていたかどうか
といった違いだけであって、
理解する能力とかはあまり差はないんだと
彼といて実感することができた。

そんな彼も、見事
第一志望の高校に合格。
ま新しい高校のブレザー姿の彼が
そっそうと私の前に立っていた。

『昨日、入学式だったんだよ』

私は、これまでの人生で
自分のことでうれしかったことは
何度かあった。
高校や大学に合格したとき、
陸上競技で自己ベストを出したとき、
特にフルマラソンで2時間台を出したとき。

しかし、正直、他人のことで
こんなにうれしくなったことは
今までになかった。

もちろん、彼の合格は知っていた。
しかし、あらためて、
朝日に照らされた彼の制服姿を見ると、
こみあげてくるものがあった。

私は独身なので子どもがいない。
彼とのつきあいは数か月にすぎない。

だから、世間の親御さんらが、
手塩にかけて育ててきたお子さんの
入学する姿がどんなにうれしいことか、
想像できた。


彼は二日目にして、さっそく、
首もとのネクタイをゆるめていた。

私がそのネクタイをなおそうとすると、

『遅刻しちゃうから』

と言って、駅の中に消えていった。



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