現在、私は大学で、
“世界文学研究入門”なるゼミをとっている。
これは、文献の調べ方、議論・発表の方法、
そして論文の引用の仕方といった
(これには最近の事件と関係しているのか、
大学側もかなり神経をとがらせている。)
研究やプレゼンの方法の基礎を学ぶための
一年生用のゼミである。

こうしたゼミには、
私がとっている文学のみならず、
哲学、歴史、芸術、政治、経済、開発、外交安保など
様々なものがあり、
自分が希望するものを
ある程度選択できるようになっている。

私の場合、
これまで文学にまるで興味がなかったので、
少しでも教養を広げるべく、
あえて、このゼミを選択した。

そして、私は、
夏目漱石の『倫敦塔』について調べているのだが、
同じゼミ生の中には、
『星の王子さま』について調べた者もいた。

文学にまるで疎い私は、当初、
「なんで絵本を?」
と、思ったのだが、
これも立派なフランスの文芸作品である。

しかも、
この第二次大戦のときに書かれた作品は、
当時の子どもたちに、
当時の大人たちのようにはなってはほしくない、
ということを伝えるためにつくられた教訓本
という説もあるらしい。

私がこれまで50年間生きてきて、
たしかにこういう大人は、私自身も含め、
今の時代にもたくさんいるな、
と感じたものを、
他のゼミ生の研究成果ではあるが、
ここで紹介させていただきたい。
(ご本人らからは了承を得ております。)

「大人は数字が好きだ。新しい友だちができたよと言っても、大人は大事なことは何も聞かない。『どんな声の子?』とか、『どんな遊びが好き?』…などとは聞かない。聞くのは『その子はいくつ?』とか、『兄弟は何人?』…などということばかりだ。こういう数字を知るだけで、大人はその子のことをすっかり知ったつもりになる。」
(サンテグジュペリ 池澤夏樹・新訳『星の王子さま』集英社文庫、2005年)

「王さまにとっては…他者(との)支配関係を維持することによって自己の存在価値を満足させる形式を守ることのほうが大切なのである。」
(生越達、おごせとおる『『星の王子さま』におけるおとな性』
茨城大学教育学部紀要、2010年)


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