2015.09.13(Sun):経済・税金問題

再来年4月に消費税率が
10%に引き上げられる際の
負担緩和策として、
酒類を除く飲食料品については、
マイナンバー制度を利用して
税率2%相当額を後日、
国民に給付する案が検討されている。

そして、この案に対しては、
事業者にとっても、
消費者にとっても煩雑であり、
余計な負担やコストがかかるという
そんな批判がなされている。

ここでは、それ以外の点で
気付いたことを述べたい。

私が最初に違和感をおぼえたのが、
2%という数字である。
この案は、軽減税率8%相当
というのが前提になっている。

しかし、ほとんどの欧州先進諸国の
軽減税率は標準税率の半分以下だから、
日本で軽減税率が導入されるのなら、
3~5%が妥当なのであろう。
ちなみに、
欧州諸国の標準税率が20%前後だから
日本は10%でもまだ低いといわれるが
これは表面的な比較であって、
物価を考慮した実際の負担額からすると
そうとは言い切れない。

次に、給付・還付額の上限が
年間4~5千円とされているが、
軽減税率8%相当を前提にすると
飲食料費が年間で20~25万円、
月に1.7~2万円、
一日におよそ600円を超えると、
その分は還付されないことになる。
なお、軽減税率5%相当だと、
一日に250円程度が限度となる。
これだけでも、
税収減を極力抑えようという
財務省の意図が透けて見える。

さらに、
マイナンバーの預金口座への適用が
2018年から始まるのだが、
マイナンバーの銀行への通知・登録は
当分任意とされている。

しかし、
消費税2%分の給付・還付が
預金口座を介してなされるのなら、
銀行への通知・登録は
事実上の義務付けとなる。

また、こうした個人情報が
国に把握されるだけでも
抵抗感があるのに、
情報漏えいの危険もある。

政府は安全を確保している
としているが、
年金記録については、
先の6月の情報漏えいの前も
漏えいすることはないといっていたし、
原発についても、
東日本大震災の前、
絶対安全だといっていた。

だから、マイナンバーについても、
氏名、年齢、住所などはもちろん
飲食料品購入記録や預金口座などの
情報が漏えいする危険は常にある。
しかも、漏えいしても、従来どおり
政治家や政府は何ら責任をとらない。

最後に、この案は、
軽減税率導入に伴う事業者の負担を
消費者に転嫁した感がある。

与党・政府は
経済団体の陳情を常に受けているので、
法人税減税、消費税率引上げといった
企業側に恩恵となり、
消費者側に負担となる
そんな政策を行うことが多い。

今回の案も、
複数の税率の導入を避けつつ
消費者に還付手続きを課す点
その一つといってもよい。
ただ、今回の還付案は、
カード読取り端末機の設置など
事業者にとっては思わぬ
負担・コストがかかることになり、
(補助されるとしても税金)
企業側からも批判されているのは
想定外だったか。

A太郎財務相は、
批判するんだったら代替案を示せ
とのたまわったそうだが、
EUのようにインボイス制にして
(解説は省きます)
普通に3~5%の軽減税率を
導入すればいいだけの話である。
そうすると、今の還付案より
減税規模は4~5倍になるはずである。
(これも詳説省きますが、一応、
 GDP統計から算出してみました。)


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