2016.06.23(Thu):ボランティア活動
私の近所には、
人生の先輩方がお茶を飲みながら
おしゃべりをする会がある。

人数はいつも十数名で、
六十代の方はほんの数名で、
あとは七十以上の方々。
中には九十代の方もいらっしゃる。

そこで、私は、
会場の準備や後片付け、そして、
お茶やコーヒーをいれるという
お手伝いをさせてもらっている。
五十を超えた私も、
この中では完全な若造である。
男性は、私以外は皆無に等しい。

私がお茶やコーヒーをさし出すたびに、
みなさん本当に恐縮され、
『殿方にお茶をいれてもらえるなんて、
 もうしわけないですね。』
といった言葉を“若造”にかけてくださる。

こうした方々の時代は、
お茶をいれるのは女性の役目
だったのであろう。

「今の時代は、
 女性も男性も関係ないですから。」

と私はお応えしているが、毎回、
先ほどのようなお言葉をいただく。

さて、この会では、
私は完全に聞き役なのだが、
中でもやはり、
戦中のお話しが印象に残る。

二ヶ月おつきあいした彼が出兵し、
まもなく、その彼のお母さまから、
ミンダナオ島で戦死した
という知らせを聞いたというお話。

東京大空襲の際、焼夷弾が落ちて、
“ドーン”という爆音が聞こえると、
ひと安心するというお話。
これは、自分が隠れている防空壕に
当たらなかったことが分かるからだ。

その代わり、
“ヒュー”という落ちている最中の音を
聞いているときがもっとも恐ろしく、
お腹の内臓をえぐられるような
そんな恐怖を感じていたという。

こうしたお話しは、日本人であれば、
どこかで聞いたことがあるかもしれない。
ただ、当事者から体験談を直接うかがうと、
その切ないお気持ちや恐怖心といったものが、
ひしひしと伝わってくる。


オバマ大統領が広島の被爆地を訪ずれてから
一か月が経とうとしている。
世界の指導者がこうした現地を訪れることは、
だから、ものすごく有意義なことなのだと
改めて感じた。

オバマ大統領自身も認めていたように、
世界から核兵器を今すぐ廃絶することは
現実的ではない。
日本も米国の核の傘で守られている。

しかし、世界の指導者らが
核兵器の配備をやめないしても、
戦争の恐ろしさや被爆のおそろしさを
自分が目の当たりにし、
矛盾や葛藤を抱きながらするのと、
こうした恐ろしさを伝えきいているだけで、
観念的に分かったつもりでいるだけとでは、
今後、世界の進む方向が
かなり違ってくるのではないか。

だからこそ、
日本も、昨年の12月、国連総会で、
世界の指導者や若者の被爆地訪問を奨励する
文言を初めて入れた核兵器廃絶決議案を出し、
その案は賛成多数で採択された。
なお、中国、ロシア、北朝政が反対し、
米英仏などの核保有国も棄権したらしい。

昨年の8月6日付の投稿でも、
こうしたお話しをさせてもらったが、
先日、人生の先輩方から
直接お話しをうかがったことで、
改めて感じた次第である。

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