おもろい話やで | 日記
OECDでの仕事の一つが、
東欧諸国や途上国を訪問し、
税の仕組みや実務などを伝えることであり、
その際は、講師陣として、
OECD職員数名と加盟国の税務職員とでチームを組む
ということは、先のブログでも述べた。

このチームメンバー同士で
ちょっとした小競り合いがある。

各講師に話をするテーマと時間が割り当てられるのだが、
自分のパートで話をしだしたら止まらないというのが常、
後には他の講師が控えているとか、
自分に割り当てられた時間が何時までとか、
そういうことをあまり気にしない。

特に、当時の自分のように、OECDに勤めたばかりの職員に
そうした傾向がうかがえた。

私が、休憩時間や夜に、もっと時間を守ってくれ、といっても、逆に、
日本の青色申告制度の話はどうでもいい、
お前のしゃべる内容を減らせ、
と言われてしまう始末。
ちなみに、こうした職員とも、普段は非常に仲がいい。


他の加盟国の税務職員にも、したたかな者がいる。

OECD全体の予算というか、加盟各国の拠出額は、
それぞれの経済規模に合わせて決まっており、
日本は、米国に次いで二番目である。

その他、特別会計的なものがあり、
各国が特定のプログラムに自発的に拠出する例がある。
東欧諸国や途上国に税の仕組みや実務などを伝える
というこのプログラムについては、日本が最大の拠出国である。

にもかかわらず、他の加盟国の税務職員は、
聴講されている地元職員に、
自国がこのプログラムに拠出しているということを、
しっかりアピールしてくる。

今の自分だったら、
日本が最大の拠出国であることをアピールしたであろうが、
当時のうぶな私は、何かいやらしい感じがして、
よう、言わなかった。

私が、当時、観光でエジプトの首都カイロを訪れたときである。
街が非常にきれいだったのだが、それは、ちょうど
当時のフランスのシラク大統領が、
カイロを訪れていたかららしい。

そして、当時のシラク大統領は、訪問した際の演説で、
フランスは、カイロの地下鉄建設に
更なるODA(政府開発援助)を拠出する用意がある、
とぶちまけ、カイロ市民から拍手喝さいを受ける。

なぜなら、車の排気ガスなどで大気汚染が深刻化しているカイロでは、
地下鉄のような公共交通機関の建設が待ち望まれていたからである。

日本はというと、オペラハウスをODA予算でおっ建てたことが、
建物の名称や用途について政府間で問題になったこともあり、
当時のマスコミでもちょっとした話題にはなっていた。

エジプト政府の要請で建てられたということだが、
一般のカイロ市民の方がどれだけ
日本のODA予算で建てられたことをご存知なのか、
どれだけ感謝をされているのであろうか。
こうしたことを意識するのが、同じODA予算を使うにしても、
重要になってくると思う。

日本もカイロの地下鉄建設にODAを拠出してきたようだが、
どれだけのカイロ市民がご存知で、
どれだけ日本に感謝をされているのだろうか?


そんなことを、欧米人は、個人レベルから意識している、
そんなことを、この仕事を通じて実感させられた。

と、ステレオタイプ的にくくるのはよくないか…


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