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新聞の読み方 | 日記
2013.04.15(Mon):経済・税金問題
TPPの日米事前合意で、日本政府は、
かんぽ生命によるがん保険などの新商品の申請について、
当分の間、これを認可しないこととした。

これは、TPPの原則である自由とは、
正反対の動きのように思える。

そもそも、国民皆保険制度のない米国では、
民間の医療保険が日本より充実している。
実際、わが国でも、医療保険やがん保険の分野では、
アフラックやメットライフアリコといった
米国系の保険会社の契約占有率が高い。

そうすると、米国としては、政府の信用をバックにした、
全国の郵便局の窓口にあるかんぽ生命の存在が脅威となる。

だから、米国は、このかんぽ生命のネットワークを非関税障壁として、
つまり、公平な競争条件が確保されていないとして、
日本政府に圧力をかけてきたのである。

郵政民営化といっても、株主は依然、日本政府である。
だから、株主が存在しない民営化前と比べ、
かんぽ生命は、株主たる日本政府の意向を直接受けるようになった。
そのため、かえって商品開発をしにくくなったともいわている。

そして、実際、かんぽ生命の契約は、
解約などにより減少し続けているらしい。

そこへきて、米国からの圧力。
かんぽ生命としては、内外からの圧力により、
八方ふさがりの状態といっていい。

郵政民営化の際、これに反対する日本新党を支持し、
今は、再び自民党支持に回った、郵政。
その政治力の低下が見られる。


郵政民営化によって、郵政職員の給与分、
税金が節約されたと思われている方もいるかもしれないが、
民営化前から、郵政職員の給与は、税金ではなく
郵政事業などによる収益から出ていた。

民営化によって確かにサービスはよくなったが、
(4/5付のブログご参照)
”民営化”ということばが、あまりに美化されているような気がする。


かんぽ生命を人身御供として、
日本側がようやく引き出した米国側の譲歩が、
自動車の輸入関税撤廃。

しかし、関税撤廃は、そもそもTPPの原則。
つまり、商品販売の自由に対する制約の代償として
ようやく引き出したのが原則にすぎない。
しかも、TPPで規定する最長期間の猶予が与えられている。
勝負は明らか。

もちろん、保険や自動車だけでなく、
農産品の関税も含め、いろいろな分野が考慮されたのであろうし、
これからも考慮されるのであろう。


そもそもTPP交渉が目指すのは、
自由で公正な貿易や投資などを実現させることで、
世界経済を活性化させるところにあったはず。

しかし、”自由で公正”ということばの解釈について各国の利害が衝突し、
ときには、”自由と公正”から離れたところで議論がなされる。

理想と現実のギャップを、また見せつけられた。


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