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おもろい話やで | 日記
私は、国税に勤務していたときは、
東京のみならず、札幌、大宮、大阪、そしてパリと
いろいろな地に赴任したが、
札幌は、人が親切で、人懐っこかったという思い出がある。

私は独身であるが、料理はせず、いつも外食だった。
ある月曜日、宿舎近くの中華料理屋に初めて入った。
そこで、チャーハン大盛りをいただいた。

そして、三日後の木曜日、その中華料理屋に行った。
私が席に着くやいなや、こう聞かれた。

『また、チャーハン大盛りにします?』

私自身、何を注文していたのか、忘れていた。

なぜ、十年以上も経って、曜日まで覚えているのかというと、
このとき、お店の方が、この前、私が何曜日に来店したのか、
ちゃんと、覚えてくださっていたからである。

おそらく、商売上ということもあるのであろうが、
それにしても、初めて来た客の顔を三日経っても覚えていてくれて、
さらに、私が注文したもの、しかも大盛りということまで
覚えていてくれた。

そのように言われたとき、たしかに、
チャーハン大盛りを注文したことが思い出されたので、
いい加減なことをおっしゃっていたわけでもない。

  こんなにうれしいことはない。

別に私が変わった風貌をしていたというわけではない。
そのお店の方は年配の女性の方だったから、
私に恋心を抱いていたというわけでもない。

程度の差はあれ、このお店だけではなかった。
私が利用させていただいた札幌のお店の方々の多くは、
私の顔を覚えていてくださっていた。

その中華料理屋は、出前もしていたのだが、
一人前からでも、出前をしてくれた。
最初は、スプーンがついてなかったので、
その点を電話で指摘すると、
お客さんが返してくれないことが多いので、
スプーンは出前にはつけないようにした、という。

しかし、私なら信用できると、
以後、スプーンをつけてくださった。
もちろん、私も、スプーンをくすねるようなことはしなかった。

一人前から出前してくれたところは、
この中華料理屋だけではなかった。

東京では、こうした柔軟な対応をしてもらうのはなかなか難しいが、
特に雪の深い夜に、出前をしてくれるのは本当に助かった。


雪といえば、歩くのに難儀した。

寒さは、札幌市内だとどんなに寒くても
-10℃程度だったので、何とか耐えられた。
そうはいっても、
寝るときにどうしても布団から出てしまう顔が
冷たくてしょうがなかった思い出はある。

ただ、雪上歩行だけは最後までうまくできなかった。
何度ころんだことか。

しかし、地元の子どもたちは平気で走り回る。

  信じられん…

普通のドライバーの運転テクも半端じゃない。
スピードとブレーキをかけてからの滑走距離とが
きちんと頭に入っていて、
車を滑らせながらも、ピタリと横断歩道の手前で止める。

ある冬の晩、タクシーに乗った。
しばらくすると、突然、
スリップしてタクシーのお尻が大きく振れた。
その瞬間、私は、死ぬ、と思った。

が、運転手さんは、まったく慌てることなく、
今まで見たこともない見事なハンドルさばきで、
何事もなかったように、車体を元に戻す。


夏に赴任したばかりのとき、
歩行者がみんな譲り合って歩くのを見て、
驚いた。
東京都心だったら、肩と肩がぶつかるのは日常茶飯である。

冬になって分かったのだが、
雪の獣道は一人分の幅なので、
たしかに譲り合わなければ通れない。


私はお酒を飲めないので、お酒の席があると、
いつも割り勘負けしてしまう。
つまり、他の人が飲むお酒の一部を
毎回おごっていることになる。

このことに気がついてくれたのも、
札幌国税局でいっしょに働いた仲間たちだけである。


じゃがいも、ラーメン、アイスクリーム、魚、肉、野菜等々
食べ物は何でもおいしい。
ホッケも、東京で食べていたのは何だったんだ、
と思ってしまうくらい大きい。
なんたって、皿からはみ出ている。

  人は親切、食べ物はおいしい、
  札幌最高!北海道最高!

ただ、よそ者というか、お客さん扱いされている面はある
というのは、北海道の方々自身もおっしゃっていた。


もちろん、良い面ばかりではない。

まず、問題は春である。
雪に隠れていた吸い殻がわんさか出てくる。
とにかく汚い。
喫煙者が、冬の間、吸い殻を雪の上に捨てまくるのだ。
一瞬にして火は消える、そして、
吸い殻自体も上から雪がすぐに降り積もって、
見えなくなるからである。

また、ラーメン屋にしても、
おいしいことはおいしいが、
麺もスープも同じような味がするお店が多い。
これは、大手の麺製造業者などが限られていることによるらしい。


そして、最後に、非常にセンシティブな問題ではあるが、
同和問題を十分理解されている方が少ないということである。

以下の話も聞いた話なので、真偽のほどは定かではない。

ある日、ある男性が、北海道のとある税務署にやって来て、
若い税務署員に、自分は同和出身者である旨告げると、
その署員は
『グリム童話がどうかしましたか?』
と真顔で答えたという。
そして、その男性は、その税務署の幹部に
きちんと教育をしておけ、
と言い残したということである。

いかにも嘘っぽい話である一方、
然もありなんという話でもある。

少なくともいえることは、東日本では、
この問題について知らない人が多いということである。
私自身も、国税の職場に入るまで、問題の存在さえ知らなかった。

ただ、何度職場研修に参加しても、
講師の弁護士らは、人権とは何ぞや、という講釈をたれるだけで、
核心部分には決して触れない。
だから、私の知識も生半可なままで、
変に差別意識だけをうえこまれてしまったような気がする。

何も知らなければ、差別も生まれようがない。
でも、知らないことも問題…

すみません、よく分かりません。


  
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